内田氏のミステリーの特徴は、場所が単に物語の舞台としてあるのではなく、その土地の風土や生活などが、物語の骨格にきっちりと組み込まれていることでしよう。また味だけではなく、海女の世界やその仕事、真珠の話などカイドブック的要素がちりばめられているのも魅力です。
合わせて読むと面白いのは、同じく光文社文庫『浅見光彦のミステリー紀行 第3集』。小説の舞台となった志摩各地のガイドやホテル、味などが作品のシチュエーションに応じて、時には作品の種明かしもまじえて紹介されています。
パールロードは志摩の東海岸を結ぶ展望のいい道。鳥羽駅からバスに乗ると車窓にひらける美しい伊勢湾が楽しめます。途中の鳥羽展望台は天候しだいで富士山まで見えるという絶景。 |