ロゲイニングイベントで
地域を巡りながら健康増進を
PROJECT 04
鉄道ロゲイニングプロジェクト
担当部署/鉄道本部 大阪統括部 運輸部 営業課
※部署名などは取材当時のものです
1人でも多くの人の笑顔のために
新しい取り組みに挑戦する
営業課は、近鉄沿線でのハイキングイベントなどを計画・実施している部署で、常日頃から、近鉄電車をご利用の皆さまにもっと楽しみをご提供したい、との思いを持っています。そんな中、昨今は長く続く感染症流行の影響もあって、外出先の選択肢に困っている方や観光客の減少に悩まれる自治体が多くありました。近鉄として、これらの問題に何とか応えられる企画がないかと探していたところ、「ロゲイニング」というスポーツに注目しました。ロゲイニングは、スタート地点からゴールまでの道のりを歩いたり走ったりして移動しながら、あらかじめ定められたさまざまなチェックポイントを巡り、得点を集めて競い合うスポーツです。そこに移動手段として、鉄道をはじめバスや船、ロープウェーなどをプラスすれば、より広いエリアの色々な場所を巡ることができ、「参加者にも喜んでいただけるのでは」と考えました。こうして、新たなイベント企画が動き出しました。
大人も子どもも楽しめる
ゲーム感覚のイベントを目指す
企画を進めるにあたり、まずロゲイニングの開催経験をお持ちの他社を訪ね、色々とお聞きしました。その内容を参考に“体を動かしながら、ゲーム感覚で楽しめる”イベントを目指すことにしました。ファミリー層にもたくさんご参加いただきたくて、「一般」と「ファミリー」の2部門を設定することに。イベント名には、スポーツというよりは気軽なゲームのように楽しんでほしいとの思いを込めて、「ゆるくまわろう!! 鉄ロゲ」と名付けました(以下、鉄ロゲ)。
そして、これまでにお付き合いのある自治体に今回の企画をご提案したところ、いくつかの自治体から賛同をいただくことができました。
自治体の厚い協力で
魅力あふれるスポット巡りに
2021年8月の三重県菰野町での開催をはじめとして、これまで6箇所でイベントを実施しました(2022年3月時点)。このイベントは、各自治体からの多大な協力の上に成り立っています。鉄ロゲの核となる参加者が巡るチェックポイントは、まず各自治体にメジャー、マイナーを問わずリストアップをお願いし、そこから制限時間やバランスを考慮して絞り、史跡や宿泊施設、ショップや飲食店、その土地ならではのマンホール、近鉄の駅など、各地で個性あふれるラインナップを揃えました。参加者は、チェックポイント一覧表に載せている写真と同じようなアングルで撮影した写真によって得点を獲得できるルールなのですが、その一覧表の写真も自治体の方々に撮影していただきました。また、各チェックポイントへの協力依頼や、賞品提供なども担当していただいています。私たちは、ルール作りや当日の運営などを担当。このように、鉄ロゲは自治体と二人三脚で成り立っているイベントです。
参加者の安全を第一に
リハーサルで準備を整えて
皆さまと自治体に喜んでいただける
イベントに育てていきたい
イベント当日はいつも、スタート前から子どもたちが走り回るなどとてもにぎやかに始まります。時間ギリギリまでチェックポイントを巡る参加者もおられ、ゴール後は「家族とのいい思い出になった」「普段は気付かなかった素敵なスポットを知ることができた」など、想像以上にうれしい感想をたくさんいただいています。イベント時は皆さま高得点を目指そうと、より多くのチェックポイントを巡ることを優先されるため、各ポイントでの滞在時間は短くなると思います。そのため、後日改めてゆっくりと遊びに訪れてもらうことで、地域の活性化につなげることができたら、という思いも鉄ロゲ企画にはあります。このイベントはまだ生まれたばかりで、得点の集め方や制限時間、集計の方法など開催ごとに色々試して、調整を繰り返しながら育てている段階です。近鉄沿線はエリアの広さが特徴でもあるので、「しまかぜ」や「ひのとり」などの特急を使い、大阪から名古屋、伊勢志摩など広い範囲を楽しめる内容も企画してみたいですね。もっと自治体と連携して地域の魅力を引き出し、面白いイベントに発展させ、ゆくゆくは当社の定番企画にしたいと思っています。